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都市と建築のイメージとそのエレメント (from+061)
先日、ケビン・リンチの都市と建築分析方法の記述の資料を頂いた。それは、コーリン・ロウの『collage city』においてのヨーロッパ諸都市の中にみいだした「構造」分析、都市構造を簡略化することで都市に内在するコンテクストを建築に反映させる方法論とまた異なった手法によってのものである。ケビン・リンチによれば、都市のパブリックイメージの内容は、物理的な形態に帰させるものではあるが、簡略化すると5つのエレメントタイプに分類することが可能であるという。非常に興味深い内容なので以下、まとめてみた。

1,path  2,edges  3,districts  4,nodes  5,landmarks

1,path
 パスとは、観察者が日頃或いは時々通る、もしくは通る可能性のある道筋のことである。街路、散歩道、運送路、運河、鉄道などである。多くの人にとっては、これらがイメージの支配的なエレメントになっている。人々は移動しながらその都市を観察している。そしてこうしたパスにそってその他のエレメントが配置され、関連づけられているのである。

2,edges
 エッジとは、観察者がパスとしては用いない、あるいはパスとはみなさない、線状のエレメントをいう。つまり海岸、鉄道線路の切通し、開発地の緑、壁など、2つの局面の間にある境界であり、連続状態を中断する線状のもののことである。これは点を示す座標軸というよりは、人々が領域を知るために横側から参照するものである。ひとつの地域を他の地域から切り離している障壁であるかもしれないし、2つの地域を相互に関連させ、結びつけている継ぎ目であるかもしれない。

3,districts
 ディストリクトとは、中から大の大きさをもつ都市の部分であり、2次元の広がりをもつものとして考えられ、観察者の心の中で”その中に”はいるのもであり、また何か独自な特徴がその内部の各所に共通して見られるために認識されるものである。ある種ひとつの構造体と定義できる。

4,nodes
 ノードは点である。都市内部にある主要な地点である。観察者がその中にはいることができる点であり、彼がそこへ向かったり、そこから出発したりする強い焦点である。ノードとなるのは、まず第一に接合点である。すなわち交通が調子を変える地点、あるいは道路の交差点ないし集合点、あるいはひとつの構造が他の構造に移り変わる地点などである。ノードの概念はパスの概念と結びついている。というのは、接合点は通常、パスが集中するところであり、人々の移動中のできごとであるからである。

5,landmarks
 ランドマークもやはり、点を示すものであるが、この場合は観察者はその中にはいられず、外部から見るのである。これは普通は、建物、看板、商店、山など、どちらかといえば単純に定義される物理的なものをさす。何かをランドマークとして用いることは、必然的に、限りなく多くの可能性の中から、或いはひとつのエレメントをとりだすということを意味している。
      (以上、ケビン・リンチ、都市と建築のイメージとそのエレメントより)

この分析はコーリン・ロウのそれとはある点において異なりをもっている。ケビン・リンチの5つのエレメントにおいては、より身体的スケール、人間の感覚的部分に属するところが網羅されている。物理的、知覚的な物体がもたらす効果を対象としている点に主眼をおいているためであろう。だから、大きな違いはないにせよ、人によっては、パスであり、エッジであり、ノードであり、ランドマークと感じなかったり・・・・・。東京のような都市、各部分が増殖を繰り返し、新陳代謝してくような都市の分析においては、ケビン・リンチの5つのエレメントによるものは非常に効いてくるような気がする。バロック的要素を歴史にもち、軸が強く現れてくるような都市の分析においてはコーリン・ロウの白/黒の単純化によってある種自らヴォイド的な視点でスケールを捉えることによって、不可視化/可視化の逆転現象がおこりうるだろう。
勝手に今考えていることではあるが、分析のために一度、白/黒によって簡略化し、逆転させてみる。つまりヴォイドとマッスの関係。それによって建築のプランを考える際においてもこの考え方を保持し、最後に黒/白、逆転させる。いいかえれば、今までヴォイドだった部分がマッスになり、マッス的に考えていた要素がヴォイドになるのだ。建築化できるかどうか、真剣に考えてみる必要がありそうだ。都市のコンテクストの逆転現象から、その地区にとって意味のある建築が成立しうるのかどうか。

(記事について)
あくまで個人的なメモのようなものであり、いい加減な部分が多々ありますのでご了承ください。
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by en_plus | 2007-06-16 05:56 | architecture
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