ARCHITECTURE THAT RESPONDS TO THE PLACE / DECLARATION OF WAR
建築は、場所とともに生まれる。場所性を失った建築は、建築本来の強度を失う。 我々は、都市であろうと荒れ地であろうと場所からの享受、そして自らの意志を持っ て過去とその先に見え隠れする姿の創出のために、現代を考える必要があるだろう。 SITEは、完全な人工地盤である1/10埠頭、2つの産業の境界線に位置し、将来、 沖合1.8Mに完成する多目的国際ターミナルとの接続部となり、物流拠点のバブと して機能する場である。穏やかな海へと突き出し、増殖する産業体の結果として誕 生した水平地盤、それは荒涼とした風景の中で孤立した存在として、これからもこ の場所に君臨するのである。 価値基準が全世界的に均一化していく現代の中で、ここに棲む人々が自らのアイ デンティティ、そしてこの場で起こっている事実と過去の堆積、そしてそれらの過 程と将来の展望を認識し、場所との関係性を再構築する為に、この地をプロットす ることにした。どこにでもある風景増殖と同一価値浸透へ対しての僕なりの僅かば かりな宣戦布告として。 機能としては、住宅を中心とし、駅、メディアテーク、マーケット、マリンスポ ーツ、ホテル等からなるコンプレックスである。人間の手から離れた荒涼とした人 工地盤、相反する産業、そして海、それらを結ぶ建築と場所性、風景の創造が目的 である。 処方箋として、建築的エレメント(01.Stairs/02.Bridge/03.Domino System/ 04.Pillar and Beam)、反建築的エレメント(05.Ship and Sea/06.Valley/07.Wind Hole/08.Spider)の2つの要素を建築的基盤として捉え、それらの諸要素を新たな 空間性や構造システムに還元し、切断された風景の中において、乾いた人工物質と 潤った流動体を内包したこの場でのみ生まれるだろう強度ある建築を創造する。
by en_plus
| 2009-02-27 02:00
| architecture
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